非免責債権

「非免責債権(ひめんせきさいけん)」とは、破産手続の中で免責許可決定を受けたあとも支払義務が残る債権のことです。
破産手続の中で免責許可決定が出ると、破産を申し立てたひとは、破産手続開始時に負っていた債務を返済する義務がなくなります(破産法253条1項本文)。
しかし、例外的に非免責債権については、返済する義務が残ることになります。

非免責債権の具体例としては

  • 税金(租税等の請求権)
  • 悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
  • 故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権
  • 養育費
  • 婚姻費用
  • 未払給与
  • 故意に申告しなかった債権者の債権
  • 罰金

などがあります。

破産をすれば、何も返さなくてよくなると思う方も多いと思いますが、実際には一部の債権については、破産しても支払いを免れられません。
したがって、破産の申立てを考える場合には、何が免責されるのか(何が免責されないのか)を弁護士等の専門家によく確認してから、手続を進めるのがいいでしょう。

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