尋問
「尋問(じんもん)」とは、訴訟の当事者や証人に対し、裁判官等が質問をして供述を求める証拠調手続のことです。
その供述(証言)内容が裁判の証拠となります。
刑事事件と民事事件では、尋問に関する手続に違いはありますが、大まかな流れは変わりません。
尋問の前に、どちらも尋問をしたい証人等を記載した書面を提出して、尋問を請求します。
(刑事事件の場合は検察官や弁護人、民事事件の場合は原告や被告が請求します。)
そのうえで、誰をどれだけの時間で尋問するかを決めて、尋問を行います。
以前は、とびとびで何期日も尋問を行うこともありましたが、現在では一期日にまとめて行うか、連続した期日で尋問を行うことがほとんどとなりました。
尋問の流れとしては、尋問を請求した側がまず主尋問を行い、次にその相手方が反対尋問を行い、必要なら裁判所が補充の尋問を行うのが通常です。
尋問は、証人等の供述者にしゃべってもらって、その内容が証拠になるものですから、ドラマのように、質問する側が長々と話をする場ではありません。
また、証人等に答えを示唆するような質問は、誘導尋問として許されていません。
ちなみに、ドラマやゲームのように、勢いよく立ち上がって「異議あり」という場面は、実際の裁判ではあまりありません。
不適切な質問などがあった場合は、異議は出しますが、
静かに立ち上がって「あのー、いまのは誘導ではないでしょうか」
などと言うことの方が多い気がします。