口頭弁論

民事裁判では、公開の場(法廷)で、当事者がお互いの主張を述べ合い、それを聞いて裁判所は判決をします。

この公開の法廷で互いの主張を行う行為を「口頭弁論(こうとうべんろん)」といいます。
そして、口頭弁論が行われる期日のことを「口頭弁論期日」といいます。
(裁判の手続が行われる日のことを「期日(きじつ)」といいます。)

「口頭」弁論と言っても、実際には(特に弁護士が代理人についている場合には)、準備書面などの書面に主張等は記載して、法廷では、その書面を「陳述」するという手続を行うだけのことがほとんどです。

そのため、裁判の内容を知りたいと思って、口頭弁論期日を傍聴しに行っても、期日では、

裁判官  :「原告は、第1準備書面を陳述しますね?」
原告代理人:「はい、陳述します。」
裁判官  :「被告は、この書面に対して反論をしますか?」
被告代理人:「はい、反論します。」
裁判官  :「では、次回期日を決めます。」
---次回期日を決めるための調整---

というやり取りが行われるだけで、当事者の主張の内容は全く分からないこともよくあります。
(時間も5~10分くらいで、しかも殆どの時間は次回期日の調整に費やされます。)

民事裁判の手続は、口頭弁論期日に行うのが原則ですが、当事者の主張のどの部分が食い違っているかなどの争点を整理して、必要な証拠等を提出するため、当事者双方に代理人がついている場合は、口頭弁論期日の間に準備手続を行うことが一般的です。

上記の準備手続は、以前は、弁論準備手続であることがほとんどでしたが、ウェブ会議での手続が行われるようになったため、書面による準備手続で行われるも多くなってきています。

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